2009年度取材

森 康晃 教授
(創造理工学部 知財・産業社会政策領域)
所在地:西早稲田キャンパス51号館
http://www.waseda.jp/sem-morizemi/index.html

「法律や経済もわかる理工系」が求められている

 ゼミで扱う「知的財産」とは、発明や著作物など、知的創造活動によって生み出されたものすべてを言います。それを創った人の財産として保護するため、特許法や著作権法など、さまざまな法律があります。それは法学部で学ぶジャンルなのでは? と思ってしまいますが「いや、今や理工系の知識がなければ扱えません」と森先生。確かに、先端技術の特許などを考えれば、理系の知識は不可欠。理工系の学生が求められる分野なのですね。

 3年の奥山さんは、このゼミを選んだ理由を「技術者はモノを作って終わりじゃなく、技術が保護されマネジメントされて、初めて社会に役立つ。そこに興味があるんです。ゼミで法律や経済も学び、将来は生産から販売まで、企業の成長そのものを支えるような仕事につきたいと思います。」と話してくれました。

3年・奥山 勲さん

 4年の黒田さんは「科学技術全般も好きだし、経済にも興味がありました。一般教養の授業で弁理士(特許など、知的財産を扱う国家資格)のことを聞いて、これだ! と思ったので」このゼミに入り、難関の弁理士試験に合格。森ゼミでは、自分の他にも合格者(工藤君、梶君)がいます。
 専攻科目の勉強の上に、法律、経済、国家試験のための勉強、そして卒業研究。忙しくないですか? と聞くと「しっかりしたビジョンがあって、自分の好きなことで努力しているときは、あまり忙しいとは感じません」と黒田さん。

4年・黒田 裕也さん

 森先生の掲げるゼミの目標は「知的財産の教育・研究を通じて、多様な文化や他言語の世界に通用し活躍できる人材を育成する」。ゼミ生たちが自分の目標に向かってしっかり努力している姿に、このゼミの人材育成力を感じました。

先生のここがスゴイ!

 森先生は通産省の出身。中国や欧州など世界各国に赴任し、新素材の開発政策推進に携わってきたという経歴の持ち主です。どんな先生ですか? と聞くと、応用化学科3年の簡野さんは「一言で言うとすごいです」。何がかというと「まず、人脈がすごい。森先生が担当されている授業では、その道のスペシャリストがゲストで講義してくれ、具体的な企業や製品の事例が実に豊富です」。中学のときから理科が好きで、理系のことにしか触れてこなかったという簡野さん。大学でそんな授業に触れて、様々な分野に興味が持てるようになったそうです。「知識もすごいですよ。通産省にいらしたので、公務員(特許庁の審査官)志望の私には、先生のお話を聞くだけでとても勉強になります。」

 奥山さんも「確かに先生の知識はすごい」と言います。「政策通で、世界各国の事情通。次から次へ話が出てきます。それに議論好き(笑)。研究室で夜まで話すこともあります。」
 学生に議論をしかける(?)だけではありません。奥山さんに「もっと語学を勉強したい」と相談された先生は、留学生に協力してもらい、ゼミで語学が学べる時間を作ろうと企画中、昨年の早稲田祭でも、ゼミ生と留学生がアジアの知財について英語で討論会を行ったとか。学生と気さくに話す中でも、常に「世界で通用する人材を育てる」方法をめざしている。そんな熱い先生なのです。

3年・簡野 琴子さん


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