
円城寺 守 教授 [理学博士]
鉱床学研究室(教育学部 理学科 地球科学専修)
所在地:早稲田キャンパス6号館
鉱床学研究室は、中にも外(廊下)にも、岩石や鉱石の標本がいっぱい。その上、顕微鏡や解析のための機器がぎっしりで、歩くのも大変です。これが学生たちには宝の山のようで、ゼミ生は標本を手に「ぼくはこの橄欖岩(かんらんがん)が大好きで・・・」と目を輝かせていました。
ただし研究はこの部屋だけで行うわけではありません。ゼミの学生たちは、鉱山へフィールドワークに出かけるのが恒例。昨年は国内の鉱山跡でしたが、南米のチリやカナダまで出かけた年もあるとか。
そこで採取したサンプルは自分で解析します。このような実習を通し、環境や生命科学の領域まで考察していくのだそう。小さな鉱石からスタートして、地球環境のようなことまで研究テーマを広げていけるのが、「鉱床学」の醍醐味です。

どうしてこのゼミを選んだのか、ゼミ生に聞くと・・・「高校時代からこの分野に興味があったんですが、このゼミを選んだのは先生の人柄にひかれて。あまりにギャグが多いので研究も適当かと思ったら(笑)、本当に鉱物にアツイ先生です!」と言うのは、理学科・地球科学専修の川島 秀之さん。
教育学部複合文化学科・学際コースの金谷 悠香さんは「生物の授業でガイア理論(地球をひとつの生命体と見なす説)を学んで、面白いと思ったからです。この研究室で、地球科学からガイア理論にアプローチしたいと思いました。」
金谷さんに限らず、他の分野を専攻しながら、このゼミで卒論指導を受ける学生は多いのだそう。鉱物に熱く、研究テーマは多様! そんな先生とゼミ生たちなのです。
川島 秀之さん(中央)
金谷 悠香さん

地球表層部に特定の元素や鉱物が濃集しているものを「鉱床」と言う。たとえば、金の鉱脈は鉱床の一種だ。
そこに金はどのような形で存在しているのか? その割合と、周囲の環境条件は? 金鉱床ができる条件や状態は? 金の純度は? 不純物は? こういったことを観察や実験を通して考察するのが「鉱床学」だ。
『地球環境システム』円城寺 守 編著(学文社)
昔、人が小さかった頃、人の目に地球は大きかった。知識が集積されて、活動範囲が広がり、少しずつ人の目が大きくなって、地球はだんだん小さくなった。昔は、人と人、物と物、事象と事象を繋ぐ糸が単純に見えた。今、これらは複雑に絡み合って・・・いるのがわかる。もともと複雑だったのに、「見えてきた」ものもあり、新たに複雑になってしまったものもある。とまれ、今、多くの「物」と「事」が、互いに関連し合い、影響しあって動いている。地球上に起こる事象や社会における現象を、一つのシステムの中で考えたら・・・
含金銀石英脈(右)
研究室や廊下に並ぶ鉱石の標本。
2009年秋には、学内に博物標本室ができる予定。