2010年度取材

大学構内で配られるスポーツ紙があります。
ワセダの名を背負い、勝利への執念を見せる選手たち。
彼らを追いかけて得た感動を、余さず伝えたい。
発行は、そんな学生たちによるものです。

楽しみながらの密着取材、本格作業

エンジのユニフォームを身に付け、真剣な眼差しを見せる選手たちの写真に、同色で大きく書かれた見出しが目を引きます。一見、市販のスポーツ新聞かと思いきや、よく見ると全てのページで早稲田色が満載。それが早稲田スポーツ(以下、早スポ)です。学生の手でどうしたらこんなに質の高い新聞を作れるのか、早スポを発行している早稲田スポーツ新聞会で営業統括を担当している高森静香さんにお話を伺いました。

早スポ営業統括の高森 静香さん 試合を観る目は真剣そのもの。細かくメモを取ることも欠かしません。

「早スポは、築地に本社のある日刊スポーツさんの場所をお借りして、1週間から10日間かけて制作しています。作業は本物の新聞発行と同じです。試合の取材には、写真を撮る人、記事を書くために試合の流れなどメモを取る人が行ってきて、それらを持ち帰ってHPにアップする、もしくは大きな試合であれば新聞を発行して紙面に掲載するという流れで活動しています」
 週末にどこかの部の試合があると聞けば、会場が遠く離れていてもすかさず駆けつけるそうです。北は北海道から南は九州まで日本各地に赴き、時には海外を訪れることも。「私、今度ラグビーの試合でソウルまで行ってきます」そう話す高森さんは、次の取材が楽しみで仕方ないようすでした。



新聞は一度印刷されると、二度と直すことができません。
編集担当の人は目を皿にして紙面をチェックします。

数多くある体育部の試合に出向いている中で、特に印象深かった取材についても話してくれました。「一人で岐阜までグラウンドホッケーの試合取材に行ったことがあります。部と同じ宿舎に泊まり、一緒にトラックで行動していたのですが、部員の皆さんがとても良くしてくれて。『いつも記事を書いてくれてありがとう』と言われたときは本当に嬉しかったです。せっかく遠くまで取材に行ったのに、写真も使われない短い記事になってしまうことがあると辛いと感じてしまいますが、取材を通してそんなふうに喜びを得られたときは、やっぱりやって良かったなと思います。それが次の取材に向けたモチベーションになっているんです」

 活動日以外に、みんなで遊びに行ったりフットサルをしたりすることもあるんだとか。やはりスポーツ好きな人が多いということで、みんなで野球やサッカーの観戦に行って盛り上がるそうです。
 「スポーツオタクが多いんです!(笑)いつもスポーツの話でわいわい盛り上がってますよ。新聞サークルというと、大人しいイメージがあるかもしれないけど、うちは和気あいあいしています。やるときはやるという風に、みんなメリハリをつけてやっているので。もちろん編集や出版に興味があって入った人も多くいますが、雰囲気が楽しそうとか、スポーツが好きという理由で入る人もたくさんいます。活動はとてもやりがいがあります。せっかく大学生なんだから、何かひとつ打ち込んでやりたいという人には、とても合っていると思いますよ」


受験生へのメッセージ

 私は受験期、部活引退後はひたすら勉強の毎日でした。でもそのときにがんばったからこそ、今こうして自分の好きなことを存分にできる。大学に入って何をやるかは、これからの人生で自分が何を一番におくかを考えることにつながると思います。だから、何かひとつやりたいことを見つけて、それをとことん突き詰める。その選択が間違っていてもそこから次の道が見えることもあります。受験生はそんな大学生活を夢見て受験をがんばってほしいです。(高森 静香さん)
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