
茶道とは、伝統的な様式を重んじ、
客人に茶をふるまう一つの芸術。
一期一会という言葉の通り、茶会を通じて相手を知る、
日本特有の文化を共有する仲間たちが集う。
インタビューに答えてもらった幹事長の道元大成さんは、とても落ち着いた雰囲気の持ち主でした。大学に入る以前から茶道を少し学んでいたという道元さん。「茶研では平日に自分たちで2度、土曜日には先生方のご指導のもとで学生会館にある茶室や学外で稽古を行っています。」本格的な指導のもとで学んだ作法は、その立ち振る舞いや言葉遣いにも表れていました。
「茶研」は、全体の人数は100人を超えるという大きなサークル。ですが普段の稽古は表千家と裏千家というふたつの流派に分かれて行っており、茶室が二部屋と水屋(準備の部屋)が一部屋あるため活動には支障はきたしません。
道元 大成さん
茶会だけでなく、餅つきなど日本伝統の行事も行ないます。
いわゆる茶道のおけいこだけでなく「稽古の後は流派に関係なく食事に行ったりしますし、合宿や不定期イベントが月に1回程度あるのでそれを通じて仲良くなれる」のだとか。去年は実際に自分たちで茶碗を作ったり、茶葉を石臼ですりつぶして抹茶にしたりしたそうです。
交流は、サークル内だけの話ではありません。「私たちは都内にある茶道サークルすべてと交流をもち、年に4回大学の生徒や、OB、OG、先生方を招待して茶会を開きます。ここでは稽古の成果をお披露目するだけでなくて、日頃の感謝を示すべく最善を尽くします」
この茶会に加えて、2009年の早稲田祭では、1日目に大隈庭園を貸し切って200人以上の一般のお客様相手に「野点て」を開催しました。「普段から他大学のお茶会に行かせていただいているので、そこでできたつながりで多くの学生さんが来てくださいました。もちろん、一般のお客様も息抜きがてら足を運んで来てくださいました」
一般の方は生活の中で茶道に触れる機会は少ないため、このような祭事は、日本の伝統に触れる良いきっかけとなったでしょう。

早稲田祭2009で催した大隈庭園での茶会
新入生歓迎茶会には初心者の学生もたくさん訪れます。茶道というとどうしても金銭的な問題が頭をよぎり、興味はあっても習いに行けない人も多いでしょう。ですがここが学生サークルのいいところ。このサークルの月会費は2,500円です。
「通常先生をお招きするとなれば、2,500円の会費ではとても稽古は受けられません。茶会のOBの方々に茶道の先生がいらっしゃるので、その方々にご指導いただいています。道具も初めに5,000円程度で揃えてしまえば、買い替える必要はないです」
茶道はお茶の飲み方を学ぶだけのものではなく、様々なことが学べます。道元さんによると「伝統的なお茶の作法と礼儀を学ぶと聞くと、とっつきにくいと思われがちなのですが、茶道では一期一会、お客様との一回きりの出会いをも大切します。僕も茶道に出会ってから、人との付き合い方を深く考えさせられ、多くの人との親交を持つことができました」
相手をもてなす心を持つことで、たくさんの人と一生もののつながりを築く。それを可能にしてくれるサークルが、茶道研究会です。